ゴルフが趣味で身体が歪む?

中高年のスポーツと言ったらゴルフですね。
2008年には日本のゴルフ人口は950万人とも言われております。
タイトルにあるように、残念ながらゴルフで身体は歪みます。
原因はスイングにあるのはお解かりだと思うのですが、そのメカニズムをご説明します。

ゴルフが影響を与える腰椎3番の特徴

腰の骨(腰椎)は5つあり、その中心は腰椎3番となります。腰椎3番は次のような特徴があります。
1,腰椎前弯の中心にある。

5個の腰椎で前へのカーブを作っています。その中心である腰椎3番が前方に動くと腰椎過前弯となり、後方に位置すると前弯減少となります

2,椎体の上面と下面が平行である。腰椎は前面が厚く、後面が薄くなっています。

[図は腰椎5番]

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ところが、腰椎3番は椎体の上下面が平行に出来ています。この事から骨盤の次に、体幹の水平安定位を保つ為の「土台」と成りうる可能性と、腰椎部での回旋の中心と成りうる可能性をを持っていると言えます。

3,背骨を立たせる筋肉群の上に向う線維と下に向かう線維が付着する。

良く発達した椎弓をもち、横突起に付着する広背筋腸腰部線維の中継局として作用する一方、起始の最下部が第3腰椎棘突起にある棘筋の上向線維にとっても中継局として作用しています。

これらの筋群に後方に引かれるので、腰椎3番は後方に引っ張られ易い椎骨といえます。

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4,重心が椎体の中心を通る。

重力線が腰椎3番の椎体中心を通過します。つまり体重をしっかりと支持するのに重要な腰椎といえます。

■打ちっぱなしが歪みを作るメカニズム

以上の事から筋群に引かれ後方に出易く、上下椎体が平行の為、体幹の回旋(ひねる動作)は主に腰椎3番を支点に行なわれます。また腰椎の中心である事から、腰椎3番が歪んだ場合、その影響は腰部全体へ広がります。

ここでゴルフスイングが、腰椎3番を介して全身へ影響を及ぼす典型的な例をご紹介します。

ゴルフスイングは、上体を右から左へ(右利きの場合)ヒネル一方通行の動きとなります。特に飛距離を意識したスイングは、その勢いも強く、スイング後に球の方向を確認するために、ヒネった姿勢を維持したりします。

これが腰椎3番を左に向かせ(後方から見た場合、棘突起は右)、この状態でクセが着き、もとのニュートラルな位置に戻り難くなります。

実は腰椎の関節は回旋に適した形をしていません。

[腰椎の関節を上から見た図]*回旋により右側の関節が狭小してます

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回旋した状態が長期的に固定化すると、狭まった腰椎の関節が炎症を起こしやすくなります。

l3-fst*後方から見た図です

腰椎3番の左回旋は、腰椎3/4番間の右側と、腰椎2/3番間の左側に椎間関節の炎症が発生し易くなります。よって特徴としては、腰骨を中心にその両側(左右)に痛みが出ます。

このとき腰椎2/3番間の左側よりも腰椎3/4番間の右側の炎症症状の方が強い場合が多いです。

痛みは左≦右

理由:上半身の体重は腰椎2/3番間レベルよりも腰椎3/4番間レベルで強く受けとめるため。

この右腰部の痛み(後右方の痛み)から逃げるために、左側の筋(大腰筋:前左方の筋)を収縮させます。

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これが体幹を左に側屈させ、腰椎2番から上の骨は、腰椎3番とは逆の右を向くようになり、背骨全体の歪みとしては、クエッションマークを反転させたような歪みとなります。

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これがゴルフ、テニスのフォアハンド、野球のバットスイング等で発生し易い歪みです。

これまでの説明は

NC[new chiropractic]と言う考え

にある、「13のユニット」中の「腰椎3番のユニット」です。
興味のある方はご連絡下さい。


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